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18、2 赤方偏移の真実 

 アメリカの天文学者ハッブルにより発見(1929年)された赤方偏移の現象に対し、現在では三つの原因が考えられている。
(1)光のドップラ効果
(2)空間の膨張、温度の低下
(3)強力な重力場
 しかし、この見解は観測された現象に対し、(1)と(2)は解釈の仕方に空想的で非論理的な部分が多くあり、根拠の薄い仮説でしかなかった。そのため膨張宇宙論を正当化するためビッグバン信奉者やマスメディアが曲げて解釈し作り上げた空論であるという声も少なくない。本章では、その疑わしい部分を実際の観測事実から指摘し、本当に正しい物理的解釈とはどうあるべきかに関し説明する。

18、2、1 マイケルソンの実験とハッブルの発見 

(1)マイケルソンの実験結果の解釈
 マイケルソン、モーレの実験の節で記載したように、誰もが絶対静止エーテルの存在を確認できるだろうと、すなわち同一地点から地球の進行方向と水平方向に発した光線に、位相差(ドップラ効果)が生ずるはずであると考えていた。しかし結果は 事前予測とは全く異なり全く位相差は生じなかった。そのため、当時の科学者たちは様々な見解を提案する。主なものを記載すると、
@ エーテルは絶対静止ではなく、地球の移動とともに引きずられるのである。
A エーテルは絶対静止で、進行方向に対し長さが短縮されるのである。
B 光速こそ不変であり、光速度不変の原理(時空の変化)を採用すべきである。
C エーテル中では空気中の音波と異なり、光波の位相差(ドップラ効果)は生じない。
など。
<注>ただし上記Cは、本書光理論による解釈。
 以上のような様々な見解が存在したが、現在では、AとBの光速度不変の原理が採用されている。しかしそうではないという意見も根強く存在する。
(2)ハッブルの発見の解釈
 前記したように、ハッブルは星の観測を続けている際、遠方の星ほど波長が長くなるという現象を発見した。 ハッブルの観測結果は極めて信頼度が高く、そのデータからは「遠方の星ほど、波長が長くなる(赤方偏移が生ずる)」とい見解は疑う余地がない。しかし何故波長が長くなるのかという解釈には、これまた多くの意見があった。
@ 遠方からくる光ほど宇宙空間の塵にエネルギーを吸収されるためである。(ハッブルの意見)
A 光といえども長距離を伝播してると疲労するのである。「疲れた光説」(ツビッキーの意見)
B 遠方の星ほど高速で遠ざかっており、光のドップラ効果によるものである。
C 空間そのものが膨張しており、その分時代が新しいほど波長が長くなるのである。
 現在では膨張宇宙論が主流になっているため、BとCが支持されているが、空想的な部分が多く、また決定的な証拠もないため、反対論者も多数存在する。

18、2、2 既存理論への反駁 

 以上のように、ハッブルの発見からは「光のドップラ効果による赤方偏移及び遠方の銀河ほど高速で膨張している」という光のドップラ説が採用され正当化されている。またマイケルソンの実験からは相対性理論、すなわち異なった慣性系では相手の空間と時間とが変化するという仮説が正当化されている。確かに個々別々に側面だけを考察した際、それぞれ正しそうに見える。しかし、これらを総合的に組み合わせて論考を進めると重大な欠陥があることに気づく。
(1)光のドップラ効果の否定
 マイケルソンの実験から光のドップラ効果が生じなかったことは明白である。そのため観測結果を正当化するため相対性理論が提案された。もし予測通りドップラ効果(位相差)が生じていたなら相対性理論は科学として存在していない。 またアラゴーの実験(エーテル仮説の章を参照)でもドップラ効果が起こらないことが確認されている。
 次にハッブルの観測からの赤方偏移の理由に対しては、遠方の星ほど高速で遠ざかっているのであるから相対性理論が適用される。相対論とは異なった速度同士でも光の位相差が生ずることがないことを証明した理論である。そうするとマイケルソンの観測と同様光の位相差は生じないはずである。しかし実際には赤方偏移が起こる。このことは、相対性理論が怪しげな理論であることを意味する。相対性理論が間違っていたら、マイケルソンの実験結果を説明するには静止エーテル空間では光のドップラ効果は起こらないという解釈が正しいことになる。
 以上の理由より、相対性理論が正しかろうと誤っていようと、どちらにしても光波は音波とは異なりドップラー効果が起こらないと解するのが正しいと言える。
<注>
 ただし、2、3の速度座標系、でも記載したように、光源が加速度運動してるときは赤方偏移が起こる。
(2)空間の膨張の困難 
 ハッブルの発見により膨張宇宙論が脚光を浴びるようになると早速、科学者たちはブームに乗り遅れまいと奮い立ち、様々な尤もらしい理論を提唱するようになる。空間の膨張もその一つである。すなわち当初は現存する宇宙は、原爆のようなもので、ある特定の場所で爆発が起こり、それが周囲に拡散してできたのであると理解されていた。それがいつの間にか、極小の空間のエネルギーの塊が突然膨張をはじめ、宇宙ができたと変わってしまった。現在では空間の膨張説が一般に支持されている。
 しかし、この膨張説も実際の現象とは異なり矛盾や欠陥が多数存在し、それを正当化するためとても科学的とは言えない原理や法則が考案され、正しいかの如く公認されてしまっている。例えば、何の根拠もなく宇宙規模の空間の膨張はあるが子供部屋規模の膨張はないとか、宇宙の初期は光速の何倍ものスピードで拡大が可能であったなど数えるときりがない。そのため研究者の中には、神が「光よアレー」といった時が宇宙の始まりだという伝説のほうがまだ科学的だと語る者さえいる。
 また膨張論者は、空間が膨張すれば光の波長も長くなり赤方偏移がおこるのだと説明しているが、膨張とともに何故原子の大きさや物差しの長さは拡大しないのかなど、多数の疑問に関して説得力のある回答は示していない。
(3)超光速での膨張のうそ
 現在のビッグバン理論によると、光速以上で遠ざかる銀河の観測は不可能であるから、「宇宙の大きさは地球から遠ざかる銀河の速度が光速を超えた境界線の空間である」という解釈が正しいとされている。その結果、ハッブルの法則から容易にその大きさが求まる。

**ハッブルの法則**
 v=Ho・d。  v:銀河の速度。 Ho:ハッブル定数。 d:距離。
 この式の速度vに、光速cを代入すれば宇宙の大きさの半径が求まる。

 この説が正しいとすると、地球を中心として光速で遠ざかる銀河からは、反対側の銀河が光速以上で移動してることになる。すなわち超光速を認め相対性理論の過ちを認めたことになる。これはよくないのでビッグバン信奉者は空間の膨張という苦肉の策を考案する。空間の膨張なら超光速でも無限速でも可能であると定義すれば正当化できる。しかし何の根拠もなく超光速を認め、膨張がなぜ起こるのかの理由、光の波長は延びるが物差しは延びない理由など、多くの疑問も残されており宇宙膨張論は単なる空想物語でしかない。
 またこの論法は、地球中心説を正当化するため、地球の周りを恒星が無限速で回転しているのだとした天動説と酷似している。
 以上のような多くの理由により、空間の膨張説はとても信用できないし、しないほうが賢明である。

18、2、3 赤方偏移の正しい解釈 

 以上のような複数の根拠から、赤方偏移の原因が、光のドップラ効果や空間の膨張・温度の低下などの諸説は信憑性の低い理論であると考えられる。それでは本当の理由・原因は何なのか?それをこれから考察していこう。
A、 光の振動数
 光の物理的意味を論ずる際重要なことは、光の振動数に隠された秘密を知ることにある。現代の電磁理論はその秘密を知らないため、昔の地球中心説を正当化した時のように、訳のわからない科学が考案され正当化されている。
 12章の光の正体でも説明したように、本書では一貫して「光とは、電子が光速に達すると電子を構成する始原粒子が一斉に1兆の1億倍の量子揺らぎ(つまり一束の光線)として放射したものである」と説いてきた。そして振動数とは、1秒間にこの束が通過した個数を呼んでるのである。その束の中の1本の光線のエネルギーは、 E=h・$\nu$ に相当する(ここで、h:プランク定数、$\nu$:振動数)。すなわち振動数が幾つかで光のエネルギーが決定するのである。
 また本書では光線と光波を次のように区別している。
*光線とは*
 未知なる始原粒子から輻射された「量子ゆらぎ」が連続的に等間隔で、且つ光速で真空中を伝播する線状の軌跡。したがって光線の振動数とは、1秒間に通過する量子ゆらぎの数で測られる。また光線の断面積の直径は未知なる始原粒子の直径と同じである。
*光波とは*
 1兆の1億倍の光線の束を光波と呼ぶ。光波の断面積の直径は電子の直径と同じである。光波の振動数は、光線の振動数と同値である。一般に光の振動数と呼んだ場合光線の振動数を指す。
*電子とは*
 電子内部の構造、構成、電荷の創造過程などに関しては全く未知である。しかし既知の部分もある。それを記載しよう。
@ 電子は、約1兆の1億倍の未知なる始原粒子よりなる。始原粒子はプラスとマイナスの量子電荷を交互に発散しており、粒子同士互いに堅固に結合されている。そのため強力な衝撃がない限り破壊されることはない。
A 電子の大きさは、陽子の 1/10〜1/100 くらいである。
B 質量は既に知られている。me=7.372x10−51 s。
C 電子はマイナスの電荷を1つ有し、陽電子はプラスの電荷を1つ有する。
*量子ゆらぎの束とは*
 電子が光速に達すると、電子を構成する始原粒子内の累積エネルギーが量子エネルギーに達し、沸騰爆発し、1兆の1億倍の量子ゆらぎをほぼ同時に1つの束として一斉に輻射する。量子揺らぎは波であるから結合力はなく、ただひたすらに空間を伝播するだけである。したがって、量子ゆらぎが宇宙の塵に接触すると弾かれ、光線の軌道から外れ光線のエネルギーが減少する。
B、 光の波長
 光速=波長x振動数 。c=λ・$\nu$ はよく知られた公式である。この式から波長とは光速を振動数で割った値であることがわかる。すなわち、光の波長とは振動数から演繹的に求まるものであって、Sinカーブのように宇宙空間を湾曲を繰り返しながら進んでいくものではない。
 また、光線エネルギー=プランク定数x振動数、の関係から、振動数か波長のどちらかが分かれば光線エネルギーが求まる。
C、 光の速さと屈折
 通常、光速というと1秒間での光が移動する距離をいう。しかし、宇宙の光速とは1量子時間に光が移動する距離即ち量子長である。ゆえに宇宙の光速に、1秒間での量子時間をかけた結果が、1秒での光速となる。
(1) 光速は真空中と水やガラス内部では速さが異なる。何故異なるのだろうか?
 その原因には複数あるようだが、一つにはエーテル大気の密度に起因している。光の正体の章で記載したように、真空に近くエーテル大気の密度が濃いほど光速は速く、薄いほど遅いのである。水やガラスの内部は物質が存在する分エーテル大気の密度が薄くなっており光速が遅くなる。媒質中での速度が分かれば、あとはスネルの法則により、屈折が起こる。
<<スネルの法則>>
\[\frac{sin\theta_A}{sin\theta_B}=\frac{V_A}{V_B} ・・ここでV_A:媒質Aでの光速。V_B:媒質Bでの光速。\theta_A:入射角。\theta_B:屈折角。\] (2) 同じ媒質(ガラス)なのに、光の波長(振動数)が違うと屈折角が異なるのは何故だろうか?
 光波は無数の光線の集まりである。光線の中には振動数の高いもの、低いものなどいろいろ含まれている。高い光線は量子揺らぎを多量に含みその分光線内のエーテル大気の密度が低下する。その結果光速も遅くなり、屈折角も大きくなる。振動数の高い光線ほど屈折も大きくなる。
D、 赤方偏移の正しい認識
 本書では、12章の光の正体、その他複数の箇所で光の放射原理などに関し説明し、それらが正しいことを証明してきた。ここでもその内容を参照しながら説明していこう。
@ 未知なる始原粒子が光速に達すると、その粒子内部の累積エネルギーが量子エネルギーに達し、沸騰爆発し宇宙空間に放射され、「量子揺らぎ」として宇宙を光速で伝播する。
A 電子は1兆の1億倍の始原粒子より構成されており、光速に達するとほぼ同時にその数だけ「量子ゆらぎ」が放射される。
B この際、電子は始原粒子どうしの自ら放つプラスとマイナスの量子電荷により強力に結合されており破壊されることはない。
C しかし、各量子揺らぎは電荷を有さないため、互いに結合することはなく、宇宙を伝播中、塵に接触すると弾かれ量子揺らぎの総数が一つだけ減少し光のエネルギーも減少する、
D 宇宙空間を長い距離だけ伝播するのに比例し、光のエネルギーも減少する。その結果振動数が減少(波長は長くなる)する。それが赤方偏移の原因である。
<<結論>>
 結局、ハッブルが述べた意見及びツビッキーが提唱した「疲れた光説」が正しいことが論証された。以上が赤方偏移に対する新しくて正しい解釈である。

 
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