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原子の構造 
ボーアの量子論 
電子の回転軌道 

11、 ボーアの原子理論 

   自然界の岩石や鉱物を分解、融解などを繰り返すことで、純粋な鉄や錫などの金属が得られることから、物質には複数の化学元素が存在するに違いないという考えは、古くから知られていた。そして各元素は、これ以上分割出来ない究極の原子が複数集まり何らかの力関係により結合されたものではないかという考えに至る。その後観測技術も進歩し、定量的な測定が可能となるに従い、ラボオアジェやドルトンのような研究者も現れ原子の存在が少しずつ明らかになってくる。
 J.J トムソンは1897年ころ、真空放電によって得られる陰極線がマイナスの電荷を有する同一の粒子の束ではないかと考え、実験を繰り返した結果水素原子の質量の約1/1800という微小粒子であることを発見、これを電子と呼ぶことになる。リチャードソンは、金属を2000度くらいまで熱すると、多数の電子が飛び出して来ることから、電子があらゆる原子の構成要素の一部であることを確認した。そして1911年には、キューリ夫妻により、ラジウムなどの放射性元素が発見され、更にラザフォードなどにより、放射線にはアルファー線(ヘリウム原子)、ベータ線(電子)、ガンマー線(極めて波長の短い光波)の三種類があることが明らかとなってくる。

11、1 原子の構造  

    このような様々な観測事実から、これまで究極の粒子であろうと考えられていた原子は、負の電荷を持つ電子を複数含む内部構造を有するものであることが分かってきた。そこで原子の構成要素、構造がどうなっているのかが課題となってくる。
11、1、1 トムソンとラザフォードの原子模型  
   トムソンは原子構造に対し、ぶどうパンを連想しパン状の粒子の内部に電子が散在する模型を想像した。一方、ラザフォードは薄い金属版にアルファー(α)粒子を衝突する実験を行った際、金属板を貫通するα粒子が散乱することから、原子の中心には点電荷を持つ核があるのではないかと仮定し計算したところ観測データをうまく説明することが出来た。このことから原子とは、その中心部に電子の電荷とは逆の符号を持つ核が存在し、その周りを電子が回転している構造物と考えられるようになる。これを有核原子模型と呼ぶ。
 <原子核の大きさ>  ラザフォードの散乱実験では、α線を原子核に正面衝突した際、原子核の大きさはα線が原子核に最接近した距離よりも小さいことは明らかである。実験に於いてはその最接近距離Rは、
  \[R_0=\frac{2Ze^2}{4\pi\epsilon_0E}=1.58\times 10^{-14} ..... (m)\]  これより原子核の大きさは、1.58x10−14 メートルより小さいことが確認された。
ここでZ:原子番号、E:α粒子のエネルギー =5.3MeV、e:素電荷、ε:真空中の誘電率。
11、1、2 原子のスペクトル  
(1)バルマーの公式 
 水素のスペクトル線の波長に関する観測結果がオングストロームにより公表された。1884年バルマーは、オングストロームのスペクトル線の波長が簡単な規則で表わせることを発見する。これをバルマーの公式と言う。
\[\lambda =\left(\frac{n^2}{n^2-2^2}\right)B.....(n=3,4,5,6)\] ここで、λは波長。
    B=3.6456x10−7 (m)
   





(2)リュードベリーの公式 
リュードベリーは水素の多数のスペクトル線を更に詳細に分析した結果、1890年に波長の逆数、即ち振動数($\nu$)に対する規則的な法則を発見する。
\[\frac{1}{\lambda}=\frac{n^2-2^2}{B\times n^2}=\frac{2^2}{B}\times \left(\frac{1}{2^2}-\frac{1}{n^2}\right)\]   ここで  \[\frac{2^2}{B}=R\] \[\frac{1}{2^2}=\frac{1}{m^2}\] とおくと、\[\frac{1}{\lambda}=\frac{\nu}{c}=R\left(\frac{1}{m^2}-\frac{1}{n^2}\right)\]   (n=m+1,m+2,・・・)  を得る。ここでRはリュードベリー定数と呼ばれる。
 水素のスペクトル線の実験結果からRの値が得られる。
   R=1.0967776x10 (m−1 )
  また、mは水素スペクトルの系列ごとに定まる整数で、後に複数の系列が発見される。
m=1 : ライマン系列
m=2 : バルマー系列 
m=3 : パッシェン系列 
m=4 : ブラッケット系列 
m=5 : プント系列 


11、1、3 有核原子模型における問題点   
  A、原子の安定性
   ラザフォードの原子模型では、中心部に正の電荷を持った核が存在し、その周りを負の電荷を持った電子が回転しているというものである。また核の大きさも10−14 m 位であり、原子の大きさ(約10−10 m)に較べるとはるかに小さい。このことは原子の大きさは、電子の回転軌道の大きさで決まると捉えることが出来る。即ち原子核の周りを電子が高速回転していることになる。
 また、マックスウェルの電磁理論より導いた「ラーモアの公式」によると、電荷を持った粒子が加速度運動した際は、電磁波を連続的に輻射し続けるというものである。電子が回転運動しているときの加速度は次の式で表わされる。
 電荷+eの原子核の周りを質量m、電荷―eの電子が半径r、速度v、角速度ω(v/r)で回転している時、遠心力とクーロン力は釣り合っているので運動方程式は    \[mr\omega^2=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0r^2}\]  となる。$\epsilon_0$;誘電率。よって加速度は  \[r\omega^2=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0mr^2}\]   となり、電子は輻射エネルギーを連続的に放出し、速度エネルギーも減少し、ついには原子核に落下してしまう。しかし現実にはそのようなことはなく原子の大きさは安定状態を維持している。古典理論では何故原子が安定しているのかの説明が出来ない。
<ラーモアの公式>
 荷電粒子が加速度運動する際、単位時間に輻射されるエネルギー Pは連続的に行われる。
\[P=\frac{e^2a^2}{6\pi\epsilon_0c^3}\] ここで、e:素電荷。a:加速度。ε:真空中の誘電率。c:光速。
  (注:本書ではこの公式の算出に関しては深く立ち入らない。)
B、線スペクトルの問題 
 古典理論によると、放射の振動数は電子の回転数に等しい。この理論が正しいとすると、回転軌道の半径が小さいほど、ケプラーの法則(T = k・r 。T:周期。k:定数。r:半径)により振動数の多い光波を放出することになる。電子は回転しながら光を放出し、落下するため、回転軌道の半径は小さくなり少しずつ振動数が増していくはずである。しかし実際の水素原子のスペクトル線はそのようなことはなく、安定した複数の線で観測される。
 古典理論では、原子のスペクトル線が何故このような規則的な振動数の光を放出するか、その説明が出来ない。

11、2 ボーアの量子論  

     ボーア(1885〜1962)は、上記の有核原子模型の問題点を解決する大胆な仮説を1913年に公表する。
11、2、1 ボーアの要請   
   ボーアは有核原子模型を現状の古典論だけでは説明ができないことを悟り、原子のような極小の世界では新たな提案が必要で、二つの項目を要請する。
(1)定常状態 
 原子核の周りを回転する電子の半径は連続的な値ではなく、飛び飛びの値しか許されていない。このような軌道を定常状態と呼ぶ。そしてこの定常状態の軌道を電子が回転するときは光を放射しない。
(2)振動数条件
   電子は各定常状態に対応したエネルギー準位を有し、ある定常状態から別の定常状態の軌道に遷移するとき、そのエネルギー準位の差に相当する振動数の光を放射する。例えばエネルギー準位がE2 からE1 に電子が落下した際放射される光の振動数$\nu$は次式で表わされる。(hはプランク定数)
  E2 −E1 = h・$\nu$   
11、2、2 作業仮設   
 上記の要請は、水素スペクトル線の実験値をうまく説明できるものではあるが、何故そうなるかという論理的な説明にかけていた。そこでボーアは三つの作業仮説を提示し、そこから論理的に、有核原子模型の問題点を解決するのに成功する。
(1)原子内の電子にはニュートン力学が適用できる。
(2)電子が回転する定常状態は、次の量子条件を満たさなければならない。
      (軌道の周の長さ) x (運動量の大きさ)= プランク定数の整数倍 
    2$\pi$r mv = hn (n=1,2,3・・)。 n:軌道番号 
(3)定常状態を運動する電子は古典論には従わず、加速度運動しても光を放射しない。光の放射は振動数条件にしたがって行われる。
11、2、3 水素原子の構造    
   上記の作業仮説にしたがって水素原子及び其の他の原子構造がどのように成っているかを調べて見よう。
(1)定常状態の軌道半径 
 原子核の周りを電子が半径rの円運動し、安定状態にある場合の遠心力とクーロン力との釣り合いの運動方程式は次式で表わされる。
\[mr\omega^2=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0r^2}\]  そして v=rω より \[\frac{mv^2}{r}=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0r^2}\]  また作業仮説(2)の量子条件より 
  2$\pi$r mv=hn 
 この2式から半径rが求まる。
  \[r_n=\left(\frac{\epsilon_0}{\pi me^2}\right)h^2n^2\]    (n=1,2,3・・)

(2)電子のエネルギー
 古典論における電子の持つ全エネルギーEは、運動エネルギー:(1/2)mv  と、位置エネルギー: \[\frac{-e^2}{4\pi \epsilon_0r}\]  の和で表わすことが出来る。
\[E=\frac{mv^2}{2}+\frac{-e^2}{4\pi \epsilon_0r}=\frac{e^2}{8\pi \epsilon_0r}+\frac{-e^2}{4\pi \epsilon_0r}=\frac{-e^2}{8\pi \epsilon_0r}\]    を得る。
この式のrに r を代入して、 \[E_n=-\frac{me^4}{8\epsilon_0^2h^2n^2}\]  
この式が水素原子のn番目の定常状態における電子のエネルギー準位に相当する。そしてn=1のとき、基底状態と呼び、2,3・・を励起状態という。

(3)エネルギー準位 
 電子がエネルギー準位:Ej からEk の軌道に遷移するとき放射する光の振動数は、振動数条件より次のようになる。
 \[\nu=\frac{c}{\lambda}=\frac{1}{h}\times \left(E_j-E_k\right)=\frac{me^4}{8\epsilon_0^2h^3}\times \left(\frac{1}{k^2}-\frac{1}{j^2}\right)\] この式は、kをm、jをnに置き換えると前記のリュードベリーの公式と完全に一致している。したがってリュードベリーの定数Rは 
  \[R=\frac{me^4}{8\epsilon_0^2h^3c}=1.0973732\times 10^7・・・・m^{-1}\] となり、理論的に求めた値と実測値とが一致することが分かる。このことから、ボーアの作業仮説の正しさが証明された。




 
11、2、4 原子の大きさ    
    ボーア理論によると、水素原子核を回転する電子の軌道の半径は、
\[r_n=\frac{\epsilon_0}{\pi me^2}\times h^2n^2 ・・・(n=1,2,3,・・)\] で表わせる。ここで、n=1(基底状態)の場合の軌道半径rを求めて見よう。
  r = {(8.854 x 10―12 )(6.626x10ー34 )2 }/{3.141x(9.109x10−31)(1.602x10−19) 2
     = 5.293 x 10−11 m(メートル) 
このrをボーア半径と呼ぶ。また、一般の原子の大きさに対しては下記の半径となる。 
\[r_n=\frac{\epsilon_0}{Z\pi me^2}\times h^2n^2 ・・・(n=1,2,3,・・)\]   Z:原子番号

11、3 電子の回転軌道 

11、3、1 最小長の規約  

 ボーアにより有核原子模型の抱える問題点が解決され、その原子構造、大きさなども明らかになってきた。これは科学史上大きな功績であり前進である。しかしその発想が大胆で在るがゆえ新たな疑問点も幾つか存在する。例えば電子が定常状態を回転しているときは何故光を放射しないのか、ある定常状態から別の定常状態に電子が遷移する際、何故そのエネルギー準位の差に相当する振動数の光を放射するのかなど。  ここでは、現在知られているボーアの量子条件を別の角度、即ち9章で記したプランク単位系から観察するとどうなるかを考察していくことにしよう。
(1)プランク単位系との関連 
@ 量子長:Lu=8.1x10−35
A 量子時間:tu=2.7x10−43sec
B 量子エネルギー:Eu=6.63x10−34J(ジュール)
              =h・f1 (h:プランク定数、f1:振動数1)
 よって、h=Eu/f1 
C 振動数:fi=i回/sec。(振動数=1の時、f1=1回/sec)
最大振動数:Fm=3.7x1042回/sec 。(又は、Fm=<mx>・f1。ここで<mx>=3.7x1042 )
D 光速:c=Lu・Fm  。したがって 速度:vi=Lu・fi 。
E 未知なる粒子の質量:Mu=Eu/c =7.4x10−51kg (E=mc より) 
  物体の質量:m=Mu・<num> (<num>:未知なる粒子の数)
(2)量子単位系に於ける最小長の規約 
@ 最小長の規約
  *長さ:Lu 
  *円周:2$\pi$r=Lu   (式―1)
 我々の宇宙では、長さも、円周も量子長(Lu)の整数倍の値しかとることが出来ない。(これは宇宙の規約である)
A 整数倍の規約 
  *円周:2$\pi$r=Lu・n”   (n” =1,2・・)  (式―2)
  ここで n”は、量子長での整数倍。
B 運動量の規約 
物質エネルギーと輻射エネルギーの等価の法則より、  $mc^2=h\nu$ 。 (式ー2)の左辺に$mc^2 を右辺にh\nu$ を掛けて整理すると。
  $2\pi rmc^2=h\nu$・Lu・n” 。質量に未知なる粒子 $M_u$ を用いて。
  $2\pi rM_uc^2=h\nu$・Lu・n” 。次に、量子時間での光速 c=Lu・$\nu$ を用いて。
   $2\pi rM_uLu・\nu $=h・n”  (式ー3)を得る。
以上、三つの規約に該当する状態にあるとき、即ち(式―3)の恒等式が成立しているとき最も安定状態であるため長時間その状態を維持することが出来る。しかし何らかの強力な力が作用しこの状態が乱されると、別の安定状態を求めて激しく変化する。
(3)量子条件の式の導出 
 プランク単位系のような世界では、これまでの我々の世界からは想像も出来ないような空間が広がっており、そこには複数の量子定数同士が互いに連結し、調和の採れた整合性が保たれていることがわかる。ここでは上記(1)と(2)からボーアの量子条件の式を導き出せることを示し、そこからボーアの原子理論に含まれる真に正しい物理的解釈とは何かを考察することにしよう。
  Lu・$\nu$ は速度vであるあら物資体の速度vに置き換える。
  $2\pi rM_uv$=h・n” 
  次に、未知なる粒子を電子の質量(=<num>e・Mu=Me)に置き換える。ここで、<num>e は電子を構成する未知なる粒子の数。Meは電子の質量。
  $2\pi rM_uv$・<num>e=$2\pi rM_ev$=h・<num>e・n” 
  さらに、<num>e・n”=n  とおくと、$2\pi rMev$=h・n (n=1,2・・・)となり、ボーアの量子条件の式を得る。 

(4)考察  
 このようにプランク単位系の定義及び最小長の規約から、ボーアの式を求めることが出来た。この結果から量子の世界における宇宙真理の一端が見えてくる。それをこれから説明しよう。
A、我々が観察できる原子より小さい世界での自然現象の全てが、この極小の数値群から論理的に導出できるのではないか。またそう出来て初めて物理的に正しく理解できたと言えるのではないか。
B、未知なる粒子の世界では、長さと円周に対し最小長の規約があり、その整数倍しか許されない。そしてこの規約から、ボーアの量子条件が導きだせる。
C、ボーアの量子条件の式に、m=<num>e・Mu,n=<num>e・n” を代入し<num>eを消去すると、
  2$\pi$rMu・v=h・n”  (式ー5)  を得る。
 この(式ー5)が、ボーアの量子条件の基になる式なのである。即ち電子の質量に未知なる粒子の質量を、整数倍nに最小長の整数倍n”を用いた式が基本方程式である。そして、質量に電子を用いたボーアの式は特殊な場合といえる。
D、このことから回転軌道には、未知なる粒子の運動量に円周を掛けた量が、プランク定数の整数倍でなければならないという規約が存在する。

11、3、2 回転球面の質量制限     

   前述したようにボーアの原子論には新たな疑問点も幾つか存在する。例えば、
(1)電子が定常状態を回転しているときは何故光を放射しないのか。
(2)ある定常状態から別の定常状態に電子が遷移する際、何故そのエネルギー準位の差に相当する振動数の光を放射するのか。
(3)軌道番号nにより回転できる電子の総数が何故制限されるのか、また何故その個数なのかなど。
 (1)と(2)に関しては次章(12章)で詳細に記述するので、こでは(3)に関し詳しく考察していくことにしよう。
 前述したように原子核の周りを電子が半径rの円運動し、安定状態にある場合の遠心力とクーロン力との釣り合いの運動方程式は次式で表わされる。
\[mr\omega^2=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0r^2}\]  そして v=rω より \[\frac{mv^2}{r}=\frac{e^2}{4\pi\epsilon_0r^2}\]   これらの式から次式が求まる。 \[mrv^2=\frac{ze^2}{4\pi\epsilon_0}・・・・(式ー1) m:電子の質量。 Z:原子番号 \]  ここで注意すべきことは、軌道番号nとは同一球面を意味しており、その球面に複数の電子が回転している。また同一球面であるから(式ー1)の右辺およびr、vは定数と見做せる。また電子はどれも質量が同じであるから、電子の数だけmが増す。mが増すと球面上の遠心力が増加し等式が成立しない。そこで、(式ー1)が等式を保つには、ある規約が必要となる。
<<質量制限の規約>>
 「同一球面上を同時に回転可能な電子の総数は、軌道番号1、即ち基底状態の電子1個の遠心力の2倍まで可能とする。」というものである。2倍を超えた場合のその電子は、次の軌道番号の球面を回転することになる。
(例1)n=1 の時。回転電子が2個の場合、遠心力は2倍であるから回転可能。3個の時は、2倍以上なのでその電子は軌道番号2の球面を回転することになる。
(例2)n=3 の時。軌道番号3の電子1個の遠心力は、基底状態の電子1個の 1/9 である(半径が9倍であることより)。従って、同一球面を同時に回転できる電子の総数は、9個の2倍、=18個となる。19個のときはその電子は次の軌道番号になる。

 以上が物理学的に正しい解釈である。


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