再現性の法則・正しい自然科学

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電子は何故電子なのか

1、3 再現性の法則 

 <<規約が在るところに再現性が生じる。そして再現性の在る現象には、その原因となる宇宙の規約が必ず存在する。>>
<<規約の強さが雄大であればあるほどその再現性も顕著で正確である。>>
*注*:再現性の極めて稀な現象とは、非常に信憑性の低い、または間違った宇宙の規約と見なしてよいだろう。
 このことから、更に次のことが言える。
<<方程式の構築:再現性の原因を全て知ることが出来れば、その知識から正確で信頼できる方程式を建てることが出来る>>
 <<事象の予言:方程式が完成すると、その方程式を解くことにより何をすると何が起こるかを予言することが可能となる>>

1、3、1 社会の規約 

(1)習慣的再現性
 我々の普段の生活の中でも再現性のある行動は数多くみられる。たとえば朝起きて、夜になると寝る。冬は暖房を入れ、夏には冷房を入れる。何故そのような再現性があるか、その原因を探ると、前者は言うまでもなく地球が自転してることによる。そして後者は地軸が傾いてることおよび公転してることに起因する。このように再現性の在る現象には、必ずその原因となるある規約が存在する。
(2)規律による再現性
 次に、人間社会では互いに安全で豊かな暮らしを営むため国として、組織として、家庭として様々な規則や規律が定められている。例えば自動車は左側を走らなければならない。小学生は六年間とする。朝の皿洗いは長男がするなど。そしてその規律が守られている限り必ず再現性がある。即ち、規律があるところには何らかの再現性が生じるのである。

 
1、3、2 自然界の規約 

   自然界においても同様で、多くの再現性の在る現象が観察される。そして、そこには何らかの自然界の規約が存在している。
(1)小川の波
 小川の流れをそれとなく眺めていると、所どころに水面が僅かだけ膨れあがっていることに気付いたことがあるだろう。この原因を調べると言うまでもなく、川底に岩などがあることが分かる。これなどは原因が単純なので調べるのも容易である。
(2)日の出 
 我々が経験する最も再現性のある自然現象といえば、毎朝東の空から昇る太陽がある。日の出の時刻は季節により多少異なるが確実に太陽は東から昇り朝になる。何故繰り返し朝が来るのか?
 現在ではその原因が地球が地軸を中心に自転していることを誰でも知っている。即ち地球が自転しているという宇宙の規約があるからである。しかし、ガリレオが指摘するまで地球は静止し、太陽が回転しているという考えが正しいと公認されていた。
 また季節により日の出の時刻が異なるのは、地球が太陽の周りを公転しているのと、地軸が公転平面に対し66.5度傾いてるためであることが知られている。このように複数の再現性が見られるときには、その原因も複数存在する。
(3)日食 
 日食の現象は、日の出に較べ遙かに複雑な再現性を示す。日食の種類だけでも、皆既日食、部分日食、金環食、その他と数種類に分類される。何故そのような複雑な再現性を示すのか? その原因を探るとそこには多数の宇宙の規約が在ることが分かってくる。
@ 黄道:地球から見て太陽が回転する軌道で楕円である。365.2422日で一周する。
A 白道:地球から見て月が回転する楕円軌道。27.3217日で一周する。
B 黄道と白道とは平行ではなく5.1度、傾いている。そのため地球から見て、太陽と月とが交差する点は年に2回で、この交点付近に太陽が来た時のみ食の季節となる。
C 朔望(さくぼう)月:地球から見て月が太陽と重なる方角に来た時が新月(朔)で、その反対側に来た時が満月(望)である。そして食の季節で新月のときに、太陽が月に隠された現象を日食と呼び、満月のときに太陽と月の間に地球が入り、月が地球の影に入る現象を月食と呼んでいる。
D 視直径:地球から見た月と太陽の大きさは共に角度で30分前後である。しかし、太陽と月までの距離は楕円軌道であるため変動があり、その視直径も時期により変化が生ずる。更には地球上の観測位置の相違により様々な複雑な再現性が生ずることになる。
 以上のように、その現象の原因に、多数の宇宙の規約が存在する時には、その再現性も複雑となり正確な予測が困難となってくる。
(4)圧力 
<実験>: 図1−1、のような簡単なシリンダーを考える。ふたAは上下運動が可能で、かつ内部の気体は一切漏れないようになっている。初期状態でふたAは、シリンダー内部からの圧力と大気圧とが釣り合った位置:L=10 の高さで静止している。ふたAの重さは0と見なし、シリンダー内部の温度Tは、ふたAが移動しても変化せず一定である。又、大気圧は1cm 当り1000g重である。




           図1−1:圧力の平衡

<再現性>
@ ふたAの上に質量=100gの錘を乗せたところ、高さL1=9.091の位置でふたAは静止した。
A 次に、質量=200gの錘を乗せたところ、高さL2=8.333の位置でふたAは静止した。
B 次に、質量=300gの錘を乗せたところ、高さL3=7.692の位置でふたAは静止した。
 以上の実験は何度行っても同じ結果を得た。
<定式化>
 以上の結果を分析した結果、次のことが分かった。
 錘をのせない時、即ち蓋の上の重量が大気1000gだけの時は、高さL0=10である。
 100gの錘を乗せた時の高さL1は、{1000/(1000+100)}x10=9.091。
 200gの錘を乗せた時の高さL2は、{1000/(1000+200)}x10=8.333。
 300gの錘を乗せた時の高さL3は、{1000/(1000+300)}x10=7.692。
このことより、次のような方程式を推察できる。
 シリンダーの蓋が静止する高さLnは、大気の重量をM0とし、錘の重量をMnとすれば、次式が成立するのではないか。
 Ln={M0/(M0+Mn)}x10  。
<予言、実証>
 定式化が完了すると、次に何gの錘を乗せたら、どの位置で静止するかを予測出来るようになる。即ち、正確な予言が可能となる。例えば1000gの錘を乗せた場合。 ・・・ L10={1000/(1000+1000)}x10=5 のように。
 そして、実際に1000gの錘を乗せた結果が、予測通りであれば、定式化された方程式の正当性が実証されたことになる。しかしこれだけでは、まだ充分とは言えない。
<論証>
 しかるに最後は、このような再現性のある自然現象が何故起こるかを、現在正しいと公認されている理論や、方程式、定数などから論理的に証明しなければならない。この際注意しなければならないことは、正しいとされている理論などが実は間違っていた時である。この時は誤った原理や定数などを基礎として次の理論が展開されるため、訳の分からない複雑な理論が展開されて行くことになる。
 ここでは、間違った理論は採用しなかったとして議論を進めていく。即ち、熱力学、ボイル・シャルルの法則が正しいと見做して証明していく。
@ 力の釣り合い 
 我々は、ある物体を左(又は上)から押す力と、右(又は下)から押す力が等しいとき、その物体が静止することをよく知っている。この理由より上記の実験で蓋が静止した位置とは、上からの圧力と下からの圧力が等しい時であることが容易に理解できる。
A シリンダー内の気体の圧力
 古くからよく知られた、ボイル・シャルルの法則 : P・V=n・R・T  を用いる。
ここで、P:圧力。 V:体積。 n:モル数。 R:気体定数。 T:絶対温度。 
 上の実験では、温度は一定でかつ nも一定でRは定数であるから、P・V=一定  なる式が成立する。
 そして体積Vは 平面S×高さLであり、Sは一定であるから、P・L=一定  となる。
 次にPに、重さの変化分:(M0+Mn)/M0 、を代入すればよい。例えば錘300gを乗せた場合、
 L=k・1000/1300。K=10とし計算すると、L=7.692  を得る。
以上で論理的にも、上記の定式化が正しいことが証明された。

<仮説の提唱>
 これまでの例では、現代科学ではすでに知られた事象や原因について論じただけで、定式化したり、論証するのは比較的容易であった。しかし、実際にはその時代において実在する未解決問題を解明するには、既存の知識だけでは解決できない場合が頻繁に存在する。そのようなとき、研究者達は「仮説」という概念を用いる。例えば、天動説ー地動説、光の粒子説ー波動説、熱の振動説ー熱素説、空間の絶対論ー相対論など。そして多くの仮説の中でも、その時代の観測事実を最もうまく説明できる仮説がその時代の主流となる。しかし新たな現象や理論が発見されると、古い仮説は葬られ、新たな仮説が浮上してくる。更に奇抜な理論が提唱され、全くうまく既存現象を証明すると、いったん葬られた理論が再度復活してくることもある。仮説は、未解決事項を解決する手段としては非常に有効であるが、歴史的には時代により、大きく変化している。そしてその仮説から多くの自然現象を論証でき、長年の歳月にも耐えたとき、その仮説は宇宙の真理と認められることもある。慣性の概念、ケプラーの法則、ボイル・シャルルの法則、重力方程式などがそれにあたる。

1、4 電子は何故電子なのか? 

 科学者たちは、現存する未解決問題を解決するためあらゆる角度から実験し、分析し、推論し、定式化し、予言し、検証し、解釈し、最終的に正しい結論へと導いていく。この一連の過程の中で、すべてが正常に行われるとは限らない。実際には誤解、錯覚、測定ミスなど様々な障害が生じ、時には誤った解釈が正しいとされることもある。このような試行錯誤を繰り返えし大宇宙に織りなすあらゆる現象の原因となる、宇宙の規約を模索してきたのである。
 その中でも、長年に亘り問われている素朴な疑問がある。それは「電子は何故電子なのか?陽子は何故陽子なのか?」という疑問である。幼稚な質問だと言われればその通りなのだが、よく考えてみると実に意味深いテーマであることが分かる。
 原子に多少詳しい人ならご存じだろうが、原子とは中心に複数の陽子と中性子で構成された核が存在し、その周りを陽子の数と同数の電子が回転し、一つの安定状態を形成している。そして原子核を構成する陽子の数で、水素とか酸素とかの原子の種類が決定される。また原子の種類によらずいかなる原子に対しても、陽子は陽子で電子は電子なのであり区別ができない。宇宙のいかなる時代においても、いかなる場所においても全く同一の電子は電子、陽子は陽子が創造されている。これほど広大無辺の宇宙なら、少し変わった原子や電子や陽子が創造された時代や場所があっても不思議ではないと思うが、その形跡は皆無である。更に現在でも恒星の内部では、陽子や電子が消滅し且つ創造されている。
 我々の宇宙では、何故厳格に同じ陽子、厳格に同じ電子を何百億年もの間、いかなる空間でも繰り返し創造できたのであろうか。まさに再現性のある現象の象徴である。おそらくその背後には我々には想像も出来ない、強力な宇宙のパワー、宇宙の規約が存在し機能してるに違いない。この謎に対し、マックスウェルは「それは我々の宇宙は神によって設計された証拠である」としか述べていない。
 筆者はその正体こそ、「我々宇宙の全域に亘り均等な圧力で支配している、且ついかなる微小粒子内部にも容易に浸透している得体の知れないエーテル大気である」とし、それ以外の回答は見つからない。本書では、この得体の知れないエーテル大気の秘密と特性に関し、多くの時間と労力を費やし、宇宙の真理を明らかにしていく。

   
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