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電気力の原理 |
重力と電気力の比較 |
電気素量の発見 |
電気素量の算出 |
複合粒子への進化 |
10、4 電気力の不思議 |
本書では、現在正しいだろうと一般的には公認されているアインシュタインの重力理論とは、全く異なった観点からその真実を論考してきた。即ち時空のひずみとか重力子のようなものは実在しないことを明言している。そしてこの重力の問題はエーテル大気の圧力と、プランクの量子単位系および未知なる粒子の数値などから理論を構築すること以外、その真実を解明することは不可能であることを説明してきた。 |
10、4、1 ピエルクネス(1825〜1903)の実験 |
電気力には正と負の電荷が存在することは、現在ではよく知られている。また電子がマイナスの電荷をもち、陽子がプラスの電荷を持ち各力の強さが電気素量であり、その整数倍のみしか空間には実在しないことも知られている。しかし、電荷が何故存在するのか、力の強さの単位が何故電気素量なのか、またその整数倍なのかを現在科学では全く分かっていない。その糸口さえ掴めていないのである。 |
10、4、2 電気力の原理 |
当重力理論においては、10.2 光の転生 で述べたように、未知なる粒子とは宇宙空間のエーテル大気の圧力と、粒子内部の量子ゆらぎの振動圧力とが均等に釣り合った状態であるということを説明した。そして量子ゆらぎはエネルギーを有しているのであるから静止していることはなく激しく変光星(ある一定の周期で明るくなったり暗くなったりする恒星。周期の長さが同じなら光度も同じなので、太陽と銀河の距離の測定に利用される)のように周期的に膨張/収縮を繰り返しているはずである。したがって粒子が収縮した時は周りの圧力は低く(マイナス)なり、膨張した時は高く(プラス)なる。そしてその1周期は量子単位時間(tu)であると仮定してよいだろう。 |
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10、5 重力と電気力の比較 |
重力と電気力の比較に関して説明した書物は沢山ある。多くの書物では、電子と電子、陽子と電子などの電荷を有する粒子同士の力の比較がなされている。本書では電子と電子に関して大変興味深い数値とその物理的意味を認識できたのでその場合に関してのみ説明する。他の粒子同士の結果に関してはあまり興味を持てる数値は見られなかった。 |
10、6 電気素量の論理的算出 |
10、6.1 電気素量の発見 |
物体を擦ることにより物体同志が反発したり引き合ったりすることから、電気にはプラスとマイナスがあるのではないかということは古くから知られていた。オランダのミッシェンブルクは1746年電気を蓄積できる最初の蓄電器を製作した。彼が所属していた大学の名をとってライデン瓶として知られている。またガルヴァーニはカエルの足が二種類の異なった金属で接触すると痙攣を起こすことを発見した。ヴォルタはガルヴァーニの発見をさらに進展させ、二種類の金属の間に湿ったものを挟むと電気が取り出せることを示した。そしてこの現象は、「それぞれの金属は単なる伝導体ではなく電気の素(電気素量)を持った発生体である」と主張する。そしてヴォルタの電堆と呼ばれる電池を発明した。 |
10、6、2 電気素量の算出 |
電気素量の数値に関しては現在では多くの実験により非常に精度の高い測定値が得られている。しかしその数値が何故その数値になり、どのような物理的真意があり、論理的にその数値を導くことができるのか、またその方法などを記載した書物は皆無である。何故、皆無なのだろうか。それは現代科学の知識だけではこの点に関して全く解明不可能で、想像すら出来ない最も困難な未解決問題の一つであるためである。本書では、その点に関して論考して行こう。 |
10、7 複合粒子への進化 |
本章では未知なる粒子の数値から重力理論を詳細に展開してきたわけだが、その中で我々の宇宙空間に存在する粒子はこの未知なる粒子だけで、それ以外は存在しないことを論証した。即ち陽子とか電子などの素粒子などは皆この未知なる粒子の構造物であることを主張してきた。
またこれまで長々と本書で記載してきた重力理論は、複数の理論の間で互いに首尾一貫性があり、その理論体系が完全に保たれていることおよび、複数の数値の整合性が完全に合致していることなどからその信憑性はかなり高いと評価してよいだろう。
しかし、現実の宇宙の構成要素、根本原理、根本法則がどうなっているのかに関しては大変興味がある。また信頼できる多くの観測結果も存在する。そこでこの視点から宇宙の謎を探究していくことにしよう。 宇宙の構造を論ずるに当たり、本書では多くの側面から考察し論述してきた。古代ギリシャ哲学の宇宙観から始まり、近世のエーテル仮説、エーテル大気の存在、二つの暗箱、分割/不分割問題、エントロピーの増大、重力定数の解明、量子単位系など、複数の課題と取り組みこれまでの科学ではとても解明不可能な宇宙の真実とその数値を明確化してきた。 その中でも、私が最も重視しているのは「我々の宇宙は、何故これほどまでに安定し、秩序正しいのか?」という言葉である。惑星内、恒星内といった局所空間から捉えた場合は、色々変化に富んでおり安定しているとは言えないのだが、宇宙全体を見渡した場合非常に安定しているのである。 例えば、1億光年、10億光年遠方の星から発する光の線スペクトルが完全に同一であることなどがある。この事実は明らかに、宇宙は方向、距離、時代に拠らず不変であり、また物質原子が全宇宙に亘り同一であることを示している。これほど広い空間ならば全く異なった原子が存在していたり、光の速度が異なる空間があってもよさそうなものだが、その様な形跡は全くない。 また、現代科学は幾つかの普遍定数なるものを発見し、その数値も精密に測定されている。重力定数、光速、プランク定数、ボルツマン定数など。これらの普遍定数も、時代、方向、距離に拠らず宇宙の如何なる場所、如何なる時代においても不変であり、変化があったという証拠は全く無い。 そしてこれらの普遍定数は宇宙の根底で互いに関連し連結されており、仮にある一つの定数に異変が生ずると、関連する定数が連動して変動し、たちまち互の力の関係が崩れ、宇宙の壊滅に向かって進むことになる。現実には100億年以上これらの普遍定数は不変であったことを示しており、宇宙が壊滅に向かっているという兆候は全くなく、宇宙の安定度が計り知れなく強力なものであることを物語っている。
自然界の様々な物や現象には、柔らかく壊れ易い物、堅固で壊れにくい物、変化の激しいもの、殆んど変化のないものなどいろいろである。例えば土でできた塊より、岩でできた塊の方がその形を長く保つことができより安定している。また池や湖に溜まった水より、川や滝を流れる水の方が変化が激しい。何故自然界にはこのような規則性が存在するのだろうか? その原因は宇宙の根底では大自然を支える根本的な法則が存在し、その根本法則からすべての規則性が生じてくるからであると考えると理解しやすい。逆に自然界のすべての規則性はこの根本法則から説明できなければならない。それでは根本法則とは何か? 我々の先人たちは、試行錯誤を繰り返し多くの自然法則を発見してきた。その中には広範囲の分野に適用可能な法則もあれば、ある一部の分野のみでしか適用出来ないものもある。どちらが根本法則かと比較した場合、当然広範囲で適用できる法則であると考えるのが自然だろう。歴史的にはケプラーの法則、ガリレオの慣性の法則などが根本法則と考えられる。更にこの二つの法則を基礎として構築されたニュートン力学、更に熱学の法則、電磁気学の法則へと発展していく。それではこれらの法則より更に根本的な法則は無いのだろうか。歴史を遡るとアルキメデスの梃子の原理に遭遇する。この原理は明らかに法則なのであるが慣習上原理と呼ばれている。またもともとは天秤として、4000年以上前にエジプトや中国で使用されていたことが知られている。このあたりに根本法則の鍵が隠されているのかも知れない。 天秤は人の頭を中心に、左右に長さの等しい腕が延びた棒を想像し作られたとも言われる。頭の部分を支点とし、両端に同一重量、形状をした皿を吊るし、片方には測定すべき物体を載せ、もう一方には複数の重量の異なる分銅を載せ、釣り合いがとれ安定した時の分銅の総量から物体の重量を測定できる。この時、物体の質量をA、複数の分銅の質量をB、C、D とすると次式が成立する。 A=B+C+D 、そしてB+C+D=Z とすると A=Z 、または A−Z=0 という恒等式が成立する。 即ちこの状態は、外部から何ら作用がない限り永久に保たれ、完全なる安定状態にある。恒等式が成立している限りその空間は永久不変である。そしてこの恒等式が成立しない場合、A−Z=Δf (Δf ≠0) の時、その空間に変化が生じ、Δfが大きいほど、変化の度合いも激しくなる。 以上が本書でいう「安定の法則」である。(simple is best) 馬鹿らしい程、当たり前のことに思えるが、この法則こそ我々の宇宙を支配している根本法則なのである。 そして、安定の法則には二つの状態がある。 (1)静的安定 絶対空間に対し、絶対静止の粒子が存在するとき、その粒子は静的安定状態にあり、外部から何らかの作用が働かない限り、永久不変にその状態は維持される。そして外部から何らかの力が作用すると、その力の大きさと方向に従ってその粒子の位置に変化が生ずる。 (2)動的安定 絶対空間に対し、等速直線運動をしている粒子が存在するとき、その粒子は動的安定状態にあり、外部から何らかの作用が働かない限り、永久不変にその状態が維持される。そして外部から何らかの力が作用すると、その力の大きさと方向に従ってその粒子の運動に変化が生ずる。 (3)複数力の安定 様々な方角から複数の力が働いた場合、それらの合計した値が等しくなった時(=0)、その状態は安定し宇宙に長く存在できる。
自然科学の分野に於いて原理とは、ある理論体系の基礎をなすものであり、その原理を出発点とし全ての観測事実、現象を論理的に矛盾なく説明できなければならない。そして原理であるから、何故そのような原理が存在するかなどの科学的理由を必要としない一種の公理的なものである。 前節で述べたように、自然界に存在する物体の多くは、硬い物ほど壊れにくく変化がない。また第4章のエーテル仮説で宇宙は弾性固体エーテルに似たような特性を持つと考えられていた。本書はこのエーテル仮説は正しい方向に進んでいたと考えているのでこの弾性固体エーテルの考えに与することとする。この弾性固体エーテルは絶対不動で極めて硬く弾性に富み、全空間に亘り均質である。 そして本書の主題は「エーテル大気理論」であるから、 <<エーテル大気は弾性固体エーテルより成る>>・・・ 「奇異なる点:その4」 これが本書で言う根本原理である。従って自然界の総ての森羅万象は、この原理から矛盾なく説明できるし、出来なければならない。そして説明できない場合には三つの原因がある。 (1)既存知識が不完全である。 (2)当該理論や解釈が誤っている。 (3)根本原理そのものに欠陥があり修正が必要である。 また、根本原理なのであるから、何故そうなのかという理由は必要としない。仮にその理由が説明可能となった時には、その根本原理は第二、第三の原理に格下げされることになる。自然科学における原理とはそういうものである。その点において数学の公理とは異なる。
本書では、この量子単位系と未知なる粒子こそ我々の宇宙を根底で支えている根本要素であると考えている。従って、時間も長さも質量も、この量子数の整数倍であり、連続的ではなく、ディジタル(離散的)に刻まれていることになる。そこから宇宙に実在する如何なる物質も、分割不可能な量子単位である「未知なる粒子」が複雑に連結され構成されたものであるという結論を得る。 ** 以上が本書で主張する三つの根本思想である。 そして、この三つの根本思想から、これまで謎に包まれていた宇宙の神秘の幾つかを、論理的、定量的に解明していくことが可能となる。そこから重力の謎、光の神秘に迫って行くことにしよう。 ** <注> 読者の中には、上記の根本思想に対し、疑惑や反論を抱く人も少なくないだろう。それはそれで大変良いことだと思う。しかし単に反論するだけではなく、それでは宇宙の根本要素、法則、原理とは何かを再度考え直し、自らの意見を持ってもらいたい。何故なら読者が宇宙の根本思想などに深く興味を持ってもらうことが、本書の主旨でもあるのだから。根本思想が正しければ正しいほど、賢明な判断基準が培われ、現在流行りの面白くはあるが空想的な理論に惑わされることが少なくなるだろう。 |
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